お直し事例

かけはぎ(かけつぎ)とは・お直し事例

かけはぎ(かけつぎ)とは・お直し事例(ビフォー)
Before
かけはぎ(かけつぎ)とは・お直し事例(アフター)
After

洋服に出来た傷や虫食いなどの穴を、出来るだけ元に近い状態に補修します。

 

 

かけはぎ(かけつぎ)とは

かけはぎとは、同製品の生地や糸を使用して繊維を手作業で編み直す修理方法で、傷や穴の補正ではかけはぎが最善な方法と言われています。

元の生地と同じ編み方を再現するには非常に高度な技術が求められるため、専門の職人さんにしか出来ない、まさに職人業と呼ぶにふさわしい技術となります。

かけはぎの方法は大きく2種類あり、同製品から取った(ほどいた)共糸で同じ柄になるように横糸と縦糸を通して行く方法と、同製品から取った共布の端をほどき、その繊維を周りの生地に差し込んで行く方法があります。

呼び名は地域によって異なり、例えば関東では「かけはぎ」で、関西では「かけつぎ」と呼ばれる事が多いです。

近年は職人さんの高齢化で、全国的にかけはぎが出来る人が減少しており、貴重なものになってきました。

 

 

かけはぎ(かけつぎ)のお直し事例

実際にかけはぎでお直しをしたお品物の一例です。

裂けてしまったスラックスのかけはぎ例、遠目には分からないレベルで修復されています。

 

擦れて目立つ傷がついてしまったスラックス、こちらも遠目には分からないレベルで修復されています。
※BeforeとAfterで日にちが空いてしまうため、光の加減で写真の色味が違ってしまっていますが同じパンツです。

 

 

かけはぎ(かけつぎ)の注意点

補修するものが繊維なので、どうしても柄物や素材によって仕上がりに差が生じる事があります。

例えば色が薄い生地は、織り直した部分の陰影で少し黒っぽく見えたり、補修箇所に裏地が無い場合などは透けて目立ってしまったりする事も。

また、綿素材や日焼けした生地なども跡残りが目立ってしまうので、トラブルを避けるためお断りする場合もございます。

しかし、条件さえ合えば大切にしてきた洋服が職人さんの手により生き返り、また着ることができます。

是非、一度ご相談ください。