自宅で簡単にできる裾上げ・裾直しの方法を紹介

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デニムやスラックスなど、お気に入りのパンツがあって購入しても、気になるのは裾の長さ。
購入先のショップによっては、無料で裾上げを行ってくれる店舗もありますが、ミシンなどの用意が無く裾上げまで対応できない店舗もなかにはあるようです。
そんな時、パンツの裾上げって自分では出来ないのかな?と悩まれる方も多いのでは?

そこで今回は、簡単なパンツの裾上げ方法について、ご紹介したいと思います!

 


 

裾上げの長さの決め方・ポイント

裾上げの長さの決め方・ポイント

パンツの太さに合った長さに設定する

丈を設定するにあたり、パンツの太さから長さを決めるとイメージ通りに仕上がります。

パンツは大きく分けて3つの太さに分類されます。
「ストレートタイプ」「スキニータイプ」「ワイドタイプ」です。

ストレートタイプはカカトから2~3cm程度。スキニータイプはかかとから6~8cm程度。ワイドタイプはかかとから0.5~1cm程度が美しく見える基準です。

生地の種類に合った長さに設定する

生地の種類にも合った丈感があります。

「綿100%素材」「ウール素材」「合成繊維やシルクのような柔らかい素材」「ストレッチ素材」などがあり、それぞれ素材の特性を活かした長さにすると良いですね。

綿100%素材はカジュアルなテイストが多く、カカトから2~3cm程度。ウール素材はビジネスやフォーマルにも対応出来るカカトから1~2cm程度。合成繊維やシルクは、柔らかくきれいなドレープを楽しむためにカカトギリギリ。ストレッチ素材は、くるぶし下のカカトから6~8cm程度が美しく見えます。

 

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実際に穿いて長さをイメージする

裾上げする際に重要なのが、パンツの股下の長さです。

もし自分で裾上げが出来たとしても、自分の思っていた長さにならなかった場合は目も当てられませんし、糸をほどいて再度縫い直す必要があります。
実際にパンツを穿き、自分好みの長さを事前に決めて直すようにしましょう。

長さの目安や好みは人それぞれ好みがあったり、パンツの種類によって長さが異なりますので、靴なども合わせたいものを履いて長さをイメージしましょう。

長さの固定の仕方と注意点

裾上げする長さにまち針やクリップで目印をつけて、裾となる部分にアイロンをかけて折り目を付けます。
この際、左右の裾が同じ長さになるように真っ直ぐに折る事が綺麗に仕上げるコツです。

もし真っ直ぐにうまく折れない場合、厚紙などを内側にあてながらアイロンをかけると真っ直ぐに折れ目を作る事が出来ますよ。

 


 

簡単に自宅で裾上げする方法

簡単に自宅で裾上げする方法

手縫いで仕上げる(まつり縫い)

手縫いの裾上げはこんなパンツにおすすめ

スラックス、ジャージなどの裾上げによく用いられるのはまつり縫いと呼ばれるやり方です。

デニムなどの厚手生地にも利用できますが、まつり縫いはステッチ(縫い目)が表に見えないようになるやり方なので、縫い目を見せたくない生地などに用いるのが好ましく、デニムなどはステッチを表に見せるパターンが多いのでミシン縫いをおすすめします。

 

用意するもの

 

手縫いの裾上げ方法

  1. 仕上がり線を決め、そこから縫い代を取り、残りをカットします。
  2. 内外の脇線がほつれてこないようにまつり縫いします。
    まつり縫いの具体的な方法
    1. 玉結びを作る。

      まつり縫い1

      縫い針と糸を用意し、玉結びを作ります。

    2. 縫い代の裏側から針を入れ、縫い始めます。

      まつり縫い2

      最初は玉結びの結び目が目立たないように、縫い代の裏側から針を出します。

    3. 表布をほんの少しだけすくう。

      まつり縫い3

      3mm~7mmほど先に針を動かして、表布をすくいます。1mm程度ですくうと、表からは目立ちません。

    4. 縫い代の裏側からななめに針を出します。

      まつり縫い4

      縫い代の裏側からななめに針を出して抜きます。

    5. 裾口を一周するまで繰り返します。

      まつり縫い5

      2~4の手順をぐるり一周するまで繰り返します。

    6. 玉結びを作る。

      まつり縫い6

      縫い終わったら玉結びを作り、完成です。

  3. 仕上がり線をアイロンで型を付けていきます。
  4. 縫い代の端部分と、生地の裏部分をすくうようにまつり縫いしていきます。
  5. 表に返し、裾部分にアイロンをかけ完成。

ミシンで仕上げる

ミシンの裾上げはこんな方におすすめ

手縫いに挑戦したい方の多くはミシンがないとお困りのことが多いのですが、もしミシンをお持ちの場合はかなり早く直せてしまいます。
表に縫い目が見えても良いパンツ、例えばデニムやチノパンなどはミシンで縫う事をおすすめします。

家庭用ミシンでしたらデニムを縫う時にパワー不足になる事もありますが、デニム用の針に替えてゆっくり縫うことでエラーや針が折れたりしにくくなるので挑戦してみましょう。

 

用意するもの

 

ミシンの裾上げ方法(例:三つ折りミシンたたき1.5cm幅)

  1. 仕上がり線より1.5cmの倍の3cmの縫い代を取り、残りをカットします。
  2. 1.5cm幅を、内側に2回折り返し、三つ折り状態を作ります。
  3. 三つ折り状態の部分にアイロンで型をつけていきます。
  4. 三つ折りになった端部分を1周ミシンで縫っていきます。
  5. 裾の三つ折り部分にアイロンをかけて完成。

裾上げテープで仕上げる

裾上げテープはこんな方におすすめ

裁縫の知識が無い方や、短時間で手軽に裾上げがしたいというかたにおすすめです。

裾上げテープで仕上げた場合、糸で縫わない分表にステッチが出ないため、デニムなどには不向きですので注意しましょう。

 

用意するもの

 

裾上げテープでの裾上げ方法

  1. 仕上がり線を決め、アイロンをかけて折り目をつけます。
  2. パンツを裏返し、折り目も反対(内側)に折り直したあと、裾を一周するように裾上げテープを折り目に当て、2~3cmほど少し余裕をもってカットします。
  3. カットした裾上げテープを水でぬらして軽く絞ります。
  4. 裾上げする折り目部分に裾上げテープの接着面を置き、上から当て布を当ててアイロンを10秒ほど押し当てます。
  5. 少しずつアイロンを押し当てる工程を最後まで繰り返し、最後に裾上げテープが余ったらカットして、端までしっかりアイロンで接着して完成。
    ※裾上げテープによりアイロンの温度や使い方が異なる場合がありますので、購入された裾上げテープの説明書に従ってください。

 


 

自宅での裾上げが難しいときは

自宅での裾上げが難しいときは

 

ここまで、手縫いとミシンによる裾上げの方法を紹介しました。
しかし、「思ったより裾上げって難しそう」「失敗した時が心配」と感じられた方も多いかもしれません。

裾をカットした時にカット寸法を間違えてしまったり、裾上げテープは失敗して貼り直す際、接着糊がうまく剥がれずベタベタになってしまったりする事もあります。

後悔をしたくない大切なパンツほど、プロに任せるという選択肢もあります。

洋服のお直し専門店に依頼する

洋服のお直しを専門にしているリフォームショップは、全国にたくさん存在します。
スーパーやファッションモール、百貨店などにもリフォームショップがありますので、足を運びやすい店舗に依頼してはいかがでしょうか。
事前に相談したい場合などは、ショップまでパンツを持っていくと見積りもしてくれますよ。

 

購入先のショップに依頼する

購入先のショップに持ち込むと、裾上げをリフォームショップに引き継いでくれる場合があります。一度裾上げが可能かどうか、相談してみてはいかがでしょうか。

洋服クリーニング店に依頼する

洋服のクリーニング店でも、裾上げなどのサービスを取り扱っている店舗があります。
汚れが付いたまま裾上げを行うと、アイロンの熱などで汚れが取れなくなってしまう場合もありますので、汚れがある場合はクリーニングと同時に裾上げを相談してみましょう。

 


 

まとめ

いかがだったでしょうか。
自宅で裾上げをする際の方法3種類と、自宅で裾上げが難しい場合の依頼先を紹介しました。

自宅にミシンや裁縫道具がある方は、手縫いやミシン縫いで裾上げをする事をおすすめします。

裾上げテープは安価で売られており仕上げ方も簡単なため、気軽に裾上げがしたいと考えられている方にはもってこいですね。
パンツの裾上げをする際の参考にしてみてください。

自分で裾上げをするのが不安・心配という方は、年間約400万着のお直し実績があるフォルムアイまで!
裾上げのご依頼お待ちしております。

 


 

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